X線回折の概略とその医療への応用

X線は、ラジオなどの電波と同じ電磁波と呼ばれる波です。

このような波は、物体にあたるとその周りを回りこむ性質がありますが、それの現象を回折といいます。

X線回折とは、物体にX線を照射して、その回折現象を観察することで、物体の内部構造を調べることをいいます。

X線は、波長の短い電磁波ですから、原子などのごく小さいものに対しても回折現象を観察できます。

そのため、X線回折は、結晶構造をもつ金属などの物質の原子配列などを決定する時に利用されています。

医療関連では、X線回折を利用した顕微鏡を使うことで、細胞などの生体物質の構造などを観察できます。

また、医療用のX線CTなども開発されていて、体の中を透かして見ることも可能になっています。